研究紹介

Study Report

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研究紹介

当研究室では、最新のCT、MRI、PET、AI等を駆使した多彩な研究を行い、世界に向けてその成果を発信しています。またキヤノンメディカルシステムズ、富士フイルムヘルスケア株式会社(旧 日立製作所)、富士通研究所、根本杏林堂、広島大学原爆放射線医科学研究所、熊本大学、東京工業大学、Radboud University Nijmegen (オランダ) 等の多数の企業、大学とも共同研究を展開しています。

1. 腹部骨盤画像診断

  • 深層学習を利用した新たなCT画像再構成 (Deep learning reconstruction: DLR) の開発および画質や被ばく線量低減の検討

  • 超高精細CTを用いた腹部画像診断の有用性の検討
  • Dual-Energy CTによる肝腫瘍の血流評価や検出能における有用性の検討
  • 腹部MRIにおける高分解能画像撮像技術の開発と臨床応用
  • 肝MRIの造影効果を正確に評価するMR撮像技術の開発と臨床応用
  • 腹部MRIにおけるアーチファクト低減技術の開発と臨床応用
  • Radial scanによるEOB造影MRI動脈相の肝細胞癌診断における有用性の検討
  • 患者背景を考慮した原発性肝細胞癌の画像所見の検討
  • MRIにおける肝線維化の定量評価法の開発
  • 腎管状嚢胞癌と他の腎嚢胞性腫瘍の鑑別に関する多施設研究
  • 3TMRIによる腎腫瘍の偽被膜の評価
  • 前立腺MRIにおけるArterial Spin Labelingによる血流評価
  • 超高精細CTによるCT Urographyの有用性の検討
  • Dual-Energy CT による腎腫瘍診断の有用性の検討
  • Dual-Energy CT を用いた新たなCT Urography撮像法の開発

2. 呼吸器画像診断

  • 深層学習を利用した新たなCT画像再構成 (DLR)の低線量肺がんCT検診への応用(キヤノンメディカルシステムズの共同研究)
  • DRLによる低線量および超低線量胸部CTにおける肺気腫の定量評価(Radboud University Nijmegen)との共同研究
  • 人工知能技術に基づく画像の類似性に着目した画像検索技術の開発とびまん性疾患に対する臨床応用(富士通研究所との共同研究)
  • 広島県三次市における低線量肺がんCT検診に関する疫学調査(市立三次中央病院との共同研究)

3. 心血管画像診断

  • 逐次近似画像再構成法(Model-based IR)を用いた低線量CTにおける冠動脈石灰化スコアの検討
  • 冠動脈CTにおける逐次近似再構成法(Model-based IR)を用いたステント描出能およびステント内再狭窄の診断能に関する検討
  • 植込み型不整脈治療デバイス留置後の冠動脈CTにおけるアーチファクト低減ソフトウェアの有用性に関する検討

4. 中枢神経系、頭頸部画像診断

  • 頭部CTにおける逐次近似再構成法(Model-based IR)を用いた急性期脳梗塞の描出能に関する多施設研究

5. 小児画像診断

  • 深層学習応用画像再構成(DRL)による小児腹部CTにおける被ばく低減
  • 超音波による血友病の関節病変の診断

6. 死後画像診断

  • 献体を用いた超高精細CTによる冠動脈石灰化定量の精度評価

  • 縊頸における喉頭舌骨骨折の発生頻度および関連要因の死後CTにおける検討

7. 骨軟部画像診断

  • MRIによる足及び膝関節疾患における新たなMRIの撮像シーケンスによる骨皮質の描出の検討

  • 左はCTの矢状断再構成像で、右側は新たなMRIシーケンスによる骨イメージング。

8. Interventional Radiology (IVR)に関する研究

  • 内臓動脈瘤におけるComputational Fluid Dynamics(CFD)を用いた血流動態解析の研究

  • 門脈圧亢進症に対するIVRの予後予測に関する研究
  • 経皮的椎体形成術における骨セメント漏出予防のためのラジオ波焼灼および骨強度の研究

9. 放射線学的検査によるDNA損傷に関する研究

  • PNA-FISH法およびγH2AX定量によるCTおよびPETの被ばくにおけるDNA損傷の解析
  • CTにおける撮影管電圧のDNA損傷に対する影響
  • CTおよびMRI用造影剤によるDNA損傷に関する研究

10. 医用画像工学的研究

  • 超高精細CTの画質と被ばくに関する研究

  • 手首のCT画像


    肺のCT

    超高精細CTはキヤノンメディカルシステムズが開発したCT装置で、通常のCT装置よりもおおよそ2倍高い空間分解能を有しています。一方で通常のCT装置よりも検査によって生じる放射線被ばくが高くなる傾向があるため、深層学習を応用した画像再構成法を用いることによって、画質を担保したまま被ばくを低減するための検討を行っています。

  • 深層学習を利用した新たなDual-energy CTに関する研究
  • Dual-energy CTは通常のCT撮影では検知することのできなかった成分などの情報をも得ることができるCT撮影技術です。しかし2回分の撮影が必要となることから、1回あたりの撮影の放射線被ばくを低減させる必要があり、十分な画質を得ることができませんでした。キヤノンメディカルシステムズとの共同研究で開発した新たなDual-energy CT装置は、深層学習を応用したことで低被ばくながら高い画質で撮影することが可能となりました。

  • 造影検査のためのシミュレーションおよび造影効果最適化に関する研究

  • 開発した造影シミュレーションソフトウェア

    CTやMR検査において造影剤を投与してから撮影する造影検査は、診断能を高める上で重要な検査です。造影剤の注入法はある程度確立していますが、個人差による造影効果のばらつきが生じることが知られています。我々が開発した造影シミュレーションソフトウェアでは、体格や心機能などの詳細な情報を利用することで、個人ごとに正確な造影シミュレーションを行うことが可能です。シミュレーションソフトウェアを応用することで、個人ごとに最適な造影剤注入法を算出する研究などを行っています。